【Monologue】もし自分がソルサクの魔物になったら



※前置きというか言い訳しておくと、サイクル君にソルサクの絵を描いてもらおうとこの魔物の設定を書いて渡したのはソウルサクリファイス体験版時、このイラストをサイクル君に描いてもらったのもその時。(ラグナロクオデッセイの時も自分のキャラを象徴するような絵を描いてもらってたため、ソルサクもそれが必須でした。)
体験版の時点じゃまさかケンタウロスのようなぶっ飛んだ魔物の設定がいるとは思いもしなかった。ケンタウロスは魔物になる前は天才でありながら怠惰で出不精なんだぜ!?
そして食料が無くて死にそうになるというところは完全に被ってしまった。
そんなのは俺だけで十分だ!と言いたいけれど、あの設定には天晴れである。
ケンタウロスの設定を夜中文献で読んでいたとき、大笑いしてしまった。そのナイスなユーモアに。
そしてこの自分が魔物化したらの文章はケンタウロスと丸被りだからなんか公開するのも気が引けるけど、折角サイクル君に早い段階から絵を描いてもらっていたので公開します。
だから、そんな事を踏まえた上で見てくれる人は見てください。
サイクル君のイラストはまた、レベルアップしております。(例によって絵の転載は不可です。なんたってこれはわ・た・く・しがモデルですからね!しかし一つ問題があって、俺こんなイケメンじゃないんですよね。)


第一案

第二案

怠惰?生欲?暴食? 悪魔メフィストフェレス

ある地方にそれなりに名の知れた貴族、ロジオンという男が居た。

その男は若くして大変な出不精で有名で、徒歩で5分とかからない市場にすら行くのが面倒なくらいだった。

先代から勤める女中達はこの男に対して大変親切ではあったが、同時に鬱陶しい存在でもあった。

昼間、隣国の姫との情事の真っ只中でも食事に呼ばれた時には流石に呆れてしまった。

別に婚約する気があったわけでもなかったが、これのせいで交際は終わった。

丁度運命の日から7日前の夜の事だ。

自室に閉じこもり遊戯に興じていた時、食事もろくにしないロジオンを心配して部屋に女中がやってきた。

趣味に没頭していた時に邪魔が入ったため、「貴族らしい態度」で激怒して城から女中全員を追い出してしまった。

これで声をかける者もいない。お節介を焼く者もいない。

貴族にとって、これ程快適で平穏な生活を送った事はなかった。

だが女中等が去ってある一つの問題が起きた。

もう食事を作る人間も、それを持ってくる人間も、当然いないのだ。

暫くは城に備蓄してある食料で空腹を凌いだが、とうとう食料が底を付いてしまった。

その次の日から飢えが始まった。

一日目はまだ大した空腹じゃなかった。

だが二日、三日、四日と日を重ねるうちにどんどん飢えは酷くなり、男はやせ細っていった。

金はあるが市場まで遠すぎる。頭痛が酷い。歩けない……

水だけじゃいよいよ限界だ。

ついに力が尽きようとしていた7日目の朝

「いっそ俺が城になれたらいいのに……」

朦朧としつつ男はそう呟いた。

空腹からくる幻覚であろうか。

輝く杯が目の前に現れた。

杯は男に向かって言った。

「願いを叶えたくば、代償を払え」

別に男に生きる目的は無かった。

しかし死ぬのもまた怖かった。

そして今よりも楽が出来るかもしれないという誘惑は目の前に輝く聖杯よりも眩しいものだった。

男は迷った挙句、ついに手足と長年住み続けた城を捧げた。

男は見る見る変貌していき、禍々しい真っ黒い古城へと変貌を遂げた。


禍々しい黒い城が突如としてこの砂漠に現れてから事件が起こるまでに時間は要さなかった。

城近辺で暫く行方不明が相次いだのだ。

かくれんぼをしていた子供から金品狙いの盗賊、らくだに乗った商人、当時の女中、とにかく手当たり次第に。


「あの城が原因じゃないか?」


夕陽に照らされて鈍く輝く城を見た何者かが指をさして、何となしにそう言った。

ついにアヴァロンから魔法使いが派遣された。

入り口から少し入ったところに子供の食い散らかされた死体が確認された。

魔法使いは4人派遣されたが、3人はこの人食い城に食い散らされて無残に死んだ。

1人は命からがら帰還し報告に成功した。

この城は男の怠惰と生に対する執着が渦巻く、正に生きる城だ。

城内部を破壊する事が出来、本体である貴族が欠伸をしながら姿を現しても、その優雅さに騙されてはいけない。

この男は身勝手な欲望で殺人を犯した異常な悪魔なのだ。


【特徴】
城形態時
扉、窓、トイレ、階段、手すり、など設備の全てが魔法使いを狡猾に襲い掛かる。
全てが城の生命力を満たすために作られた殺人の仕掛けだ。
油断したら最後、この城という名の胃袋に収められてしまうだろう。
道中設備を破壊しつつも最奥に辿りつければ玉座の間に到着する。
この城の弱点はこの豪奢な玉座にある。
2回から飛んでくるフォークや取り込まれた哀れな女中の抵抗をかわしつつ玉座を全力で叩け。

本体登場時
玉座を暫く攻撃すると城の幻影は吹き飛び面倒くさそうに本体が姿を現す。
手は無く足は義足で、浮いたまま移動する。
怠け者であるメフィストフェレスは攻撃手段も最小限の動きしかしない。
精神干渉し魔法使いの同士討ちを狙ってくる。
まず精神干渉を遮断出来なければ勝ち目は無いだろう。
属性弱点は無いが空間を歪ませて移動しているため、空間を制御される事に実は最も弱い。
時間止めの魔法に極端に弱いため、姿を現したときに着実に時を止めよう。
比較的体力を減らすとチェスの駒を供物に使いゴーレムに負けない分隊規模の兵隊を召喚する。

【討伐後】
倒すと人間の頃の姿に戻る。仲間になった時の名前はロジオン。
各魔物化した人間と比べると比較的珍しく罪の償い、反省の色を見せ、つまり生贄を要求してくる。
しかし、これが生に執着する余り狡猾とも呼べるロジオンの性格を考えればこの要求もまた、
潔さの演出であり魔法使いの良心を苛ます策でしかないのかもしれない。
悪事を働いた挙句、無様にも救済を求めてくる人間には、口の端を吊り上げながら正義の鉄槌を下したくなるものだが
潔く罰を望まれた場合、犯罪者の顔に一瞬でも人間の善良な素顔を錯覚して見てしまうものではないだろうか。

いずれにしても選択は貴方の手に委ねられている。


                     *オマケ*

第三案



この絵も魔物の設定として描いて貰った最後の案の一つなのですがむしろ、魔法使いぽかったので、自キャラのイメージイラストとしてツイッターのアイコンとして使用させていただいてます。
これが一番ソウルサクリファイスのイメージに近いかな?

サイクル氏のツイッター

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